IELTSを日本で初めて受ける人に向けて、申し込みから試験当日、結果の確かめ方までの流れをまとめました。内容は、IELTSの公式テストセンターのひとつであるJSAF-IELTS(一般財団法人 日本スタディ・アブロード・ファンデーション)の案内と、IELTSの公式サイト(ielts.org)によるものです。日本にはテストセンターがいくつかあり、申し込みの手続きやキャンセルの決まりはテストセンターごとに違います(ielts.orgも、詳しい方針は受験するテストセンターに確かめるよう案内しています)。この記事の手続きと決まりは、JSAF-IELTSのコンピューター版のものです。試験日の探し方はIELTSの試験日と申込のページ、バンドスコア・受験料・試験内容はIELTSとはのページにまとめています。
申し込む前に決めること
形式:コンピューター版
ielts.orgによると、IELTSは紙のテストの提供をやめ、すべてコンピューターで受ける形になります。国によっては、ライティングだけ紙に手書きする「Writing on Paper」が選べますが、JSAF-IELTSでは実施していません。JSAF-IELTSでも、ペーパー版は終了しました。
アカデミックかジェネラル・トレーニングか
IELTSには、アカデミックとジェネラル・トレーニングの2つのテスト(モジュール)があり、どちらもリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4つを測ります。リスニングとスピーキングは同じで、リーディングとライティングが違います。
- アカデミック:大学・大学院への進学や、医師・看護師など専門職の登録に使われます。
- ジェネラル・トレーニング:英語圏(オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・イギリスなど)への移住や、学位より下の課程での研修・就学に使われます。
どちらを受けるかは、スコアを出す先の機関に確かめるよう案内されています。モジュールは申し込みのときに選びます。試験当日にモジュールを変えることはできません。JSAF-IELTSでは、イギリスのビザ申請に使うIELTS for UKVIとIELTS Life Skillsは実施していません。
IELTSは、16歳以上の人が受けることが望ましく、16歳未満の受験は推奨されていません。JSAF-IELTSでは、18歳未満の人は、保護者が申し込みます。
申し込みの流れ
- パスポートを用意する:申し込みには、試験当日に有効期限内のパスポートが必要です。JSAF-IELTSで受けるときの身分証明書はパスポートだけで、ほかの書類では登録も受験もできません。申し込みの途中で、パスポートの顔写真のページの画像(カラー)をアップロードします。
- 日程・会場・モジュールを選ぶ:JSAF-IELTSのサイトで選んで、予約に進みます。初めての人は、ユーザー登録(アカウントの作成)が必要です。登録と予約は途中から英語の表示になりますが、日本語の予約ガイドがあります。登録したメールアドレスは、あとから変更・訂正できません。
- スピーキングの時間を選ぶ:予約のときに、希望の時間を選べます。その日のスケジュールの都合で、時間の変更をお願いされることがあります。時間と場所は、予約のあと、自分のアカウントで確かめます。
- 受験料を支払う:JSAF-IELTSでは、支払いはクレジットカードだけで、申し込みから30分以内に支払いを済ませないと、申し込みは自動でキャンセルされます。会場の定員がいっぱいになると、申込の締切前でも締め切られます。
- 申し込みの完了:受験料を支払った後に、確認メール(「Important details for your IELTS test」)が届くと、登録が完了します。確認メールは、支払った日の翌営業日以降に届きます。3営業日たっても届かないときは、テストセンターに問い合わせます。
申し込みの後にできないこと
- キャンセルは、3技能(リスニング・リーディング・ライティング)の試験日の15日前までなら、受験料の75%が返金されます(25%は手数料です)。14日前以降は、キャンセルはできますが、受験料は返金されません。
- 試験日の変更は、15日前までなら無料です。14日前から5日前までは、1回ごとに受験料の25%がかかります。4日前以降は変更できず、変更の申し出はキャンセルとして扱われ、返金もありません。先に希望日の予約と支払いをしてから、変更の申請フォームを出します。
- 会場またはモジュールだけを変える場合(試験日は変えない場合)は、試験日の5日前の正午まで、空席があれば無料でできます。
- キャンセルは、サイト上ではできず、申請フォームで行います。いったん受け付けられたキャンセルは取り消せません。
当日に重い症状で受験できなかった場合、三親等以内の親族が亡くなって通夜や葬儀に出る場合、災害や悪天候で公共交通機関が動かず会場に来られない場合は、試験日の翌々日の23時59分までに申請すると、審査のうえ受験料が返金されることがあります(試験日の振替はありません)。診断書、会葬礼状、遅延証明書などの提出が必要です。
障害などで特別措置が必要な人は、試験を予約する前に、JSAF-IELTSに相談します。
試験当日に持っていくもの
受験票はありません。かわりに、JSAF-IELTSのサイトに「受験最終案内」が、筆記テストの約1〜2週間前を目安に載ります。会場・集合時間・当日のスケジュールが書かれているので、予約した日と会場のものを確かめます。平日と土日祝日で、開始時間が違います。テスト前日までに、登録したメールアドレスにもリマインダーメールが届きます。会場の下見はできません。
- パスポートの原本:申し込みのときに登録したものと同じ、有効期限内のパスポートを、カバーやシールを外して持っていきます。コピーは要りません。忘れた場合や、連絡や登録のし直しをせずに別のパスポートを持ってきた場合は、受験できず、返金も日程の変更もありません。申し込みの後に新しいパスポートに替えた場合は、受験日の3営業日前の17時までに新しいパスポートの画像を登録し直して、テストセンターに連絡します。
- ペットボトルの水(必要な場合):ラベルをはがした透明なペットボトルに入った水だけです。水以外の飲み物や水筒は持ち込めません。
筆記用具とメモ用紙は会場で用意されるので、持っていく必要はありません。パスポートと水以外の荷物は、クロークに預けます。電子機器(携帯電話)、腕時計(すべての時計は電源を切って預けます)、ハンカチ、ティッシュ(会場で配られます)、帽子、ひざ掛け、財布、メガネケース、筆箱・筆記用具、キーケース、ガムやあめを含む食べ物は、教室に持ち込めません。眼鏡は、ケースを除いて持ち込めます。目薬や常備薬など、健康上の理由で持ち込みたいものがある場合は、試験の1週間前までに申請します。
当日の流れと注意
- 受付の流れは、お手洗い、クロークでの荷物の預け入れ、IDチェック・生体認証、テスト教室の順です。IDチェックでは、スマートフォンでの顔写真の撮影とパスポートの確認が行われ、撮影のときは顔を覆うものを一時的に外します。写真の撮影を断ると、受験できません。
- 受付の終了時間までに受付に着かないと遅刻となり、受験できません。受験日の変更も返金もありません。公共交通機関の遅れ(遅延・運休)を理由にした、振替受験や返金もありません。
- 座席は受験番号順です。机のラベルの内容がそのまま成績証明書に印字されるので、違っていたら、筆記テストの終了後に試験監督官に伝えます。
- テストが始まった後の指示は、すべて英語で行われます。
- 筆記テストは、リスニング、リーディング、ライティングの順に進みます。途中のトイレ休憩はありません。トイレに行ける時間は決まっていて、ライティング中とリーディング中の、開始から終了の10分前までです。それ以外の時間に退室すると、棄権とみなされます。
- 1科目でも欠席したり途中でやめたりすると、それ以降の科目を受ける資格がなくなり、成績証明書も発行されません。結果を受け取るには、4技能すべてを受けて、解答を試みる必要があります。
- テスト終了の合図があったら、すぐに書くのをやめます。合図の後も書き続けると、受験資格を失い、成績証明書を受け取れません。テスト中に飲めるのは水だけで、それ以外の飲食は禁止です。
- スピーキングは、試験官との1対1の面接で、録音されます。IELTSの公式のガイドは、スピーキングが筆記テストと同じ日か、その前後1週間以内になることがあるとしています。JSAF-IELTSでは、原則として筆記テストと同じ日に、同じテストセンターで、筆記テストの前か後に行われます。筆記テストとスピーキングのあいだは一度解散になるので、次の集合時間までに会場へ戻ります。
- 面接室に持ち込めるのは、パスポートの原本だけで、水も持ち込めません。終わったらすぐに退出し、ほかの受験者と話すことは禁止されています。
- テスト当日は、セキュリティのため会場内でビデオ録画が行われます。
結果の確かめ方
- 結果は、JSAF-IELTSでは試験の1〜5日後に開示され、登録したメールアドレスに通知が届きます。マイアカウントにログインして見ます。電話やメールでスコアを教えてもらうことはできません。
- 電子成績証明書(eTRF)は、マイアカウントからダウンロード・印刷できます。紙の成績証明書は、原則として発行されません。本人保管用に必要な場合は、結果開示の案内メールにあるリンクから申し出ます(1通のみ)。
- 大学などの提出先に送る追加の成績証明書は、試験日から4週間以内の申請なら、5通まで無料で郵送されます。4週間を過ぎたとき、または6通目からは、1通につき1,200円です。提出先が電子送付に対応していれば、電子送付は無料です。本人宛に送ることは、原則としてできません。
- 成績証明書は、テストを受けた日から2年間有効とされています(JSAF-IELTS)。IELTSの公式サイトも、結果が英語力を示すのは最長2年間と考えるよう、受け入れ先の機関に勧めています。
- 結果に納得できないときは、受験日から6週間以内に、再採点(Enquiry on Results)を申請できます。費用は15,000円です。返金は、JSAF-IELTSの申請のページではバンドスコアが変わったとき、受験規則ではバンドスコアが上がったときに全額とされています。再採点の結果は、申請から21日以内に出ると案内されています(21日を過ぎても届かないときは、テストセンターに問い合わせます)。
- コンピューター版を受けた人には、1つの技能だけ受け直せるIELTS One Skill Retakeがあります。試験日から60日以内に、申し込みと受験を済ませます。
出典
- JSAF-IELTS IELTSとは
- JSAF-IELTS 初めてIELTSを受験する方
- JSAF-IELTS テスト予約
- JSAF-IELTS 受験最終案内
- JSAF-IELTS 各種申請(日程・モジュール変更、キャンセル、追加成績証明書、再採点)
- JSAF-IELTS テスト結果
- JSAF-IELTS よくあるご質問
- JSAF-IELTS 受験規則(PDF)
- JSAF-IELTS テストお申込みガイド 18歳以上の方対象(PDF)
- JSAF-IELTS IELTSペーパー版
- ielts.org Updates to IELTS test delivery
- ielts.org IELTS test types
- ielts.org IELTS Guide for Test Takers(PDF)
- ielts.org Cancellations, refunds, remarks and transfers
- ielts.org Understanding IELTS scoring