TOEFL iBT®の勉強法について、公式の情報をまとめました。TOEFL iBT®を作っているETSと、日本で案内しているETS Japan合同会社(TOEFL®テスト日本事務局)の公式サイトによるものです。結果が1〜6のスコアで出る、改訂後のTOEFL iBT®の内容です。勉強の進め方は、公式が案内していることだけを、誰の言葉かを付けて書いています。スコアとCEFRの対照・セクションの構成・受験料はTOEFL iBT®とはのページ、会場の実施日はTOEFL iBT®の日程のページ、申し込みと当日の流れはTOEFL iBT®を初めて受ける人への記事にあります。

試験で問われる力

ETSは、各セクションの課題が、学生として授業やキャンパスライフで読む・聞く・書く・話す場面を反映したものだと説明しています。日本事務局も、学術的なテーマだけでなく大学生活やキャンパスの身近な話題も出題される、と案内しています。どのセクションも、話題についての特別な背景知識は必要ない、とETSは説明しています。セクションごとに測られる力は次のとおりです。

Reading

  • Complete the Words:短い学術的な文章で、一部の文字が欠けた単語を完成させます。語彙の知識と、文脈から意味をつかむ力を測ります。
  • Read in Daily Life:掲示・メッセージ・短い情報文など、日常の短い文章を読みます。主旨・重要な詳細・含意の理解を測ります。
  • Read an Academic Passage:大学の授業で出会うような学術的な文章(歴史、美術・音楽、ビジネス・経済、生命科学、物理科学、社会科学など)を読みます。主旨・補足の詳細・重要な語彙の理解を測ります。

Listening

音声が流れるのは1度だけで、メモを取れます。北米・イギリス・ニュージーランド・オーストラリアのアクセントが聞こえることがある、とETSは説明しています。

  • Listen and Choose a Response:話し言葉の発話を聞いて、もっとも適切な応答を選びます。意味・意図・話し言葉の型の理解を測ります。
  • Listen to a Conversation:短い会話を聞き、主旨・詳細・話し手の意図・含意の理解を測ります。
  • Listen to an Announcement:学内の案内を聞きます。話し手の目的・重要な情報・含意・このあとの行動の理解を測ります。
  • Listen to an Academic Talk:教授や専門家による短い講義を聞きます。主旨・補足・構成・推測と、ときに珍しい語や慣用的な語彙の理解を測ります。

Writing

答えはキーボードで入力します(手書きはできません)。ETSは、採点は完璧な下書きを求めるものではなく、考えをどれだけ明確に効果的に伝えられるかを見る、と説明しています。

  • Build a Sentence:語や句を並べ替えて、文法的に正しい文を作ります。英語の文構造の理解を測ります。
  • Write an Email:学術的または社会的な場面で、依頼・情報提供・解決策の提案などのメールを書きます。明確に書き、話題から外れず、書き方の基本に従う力を測ります。
  • Write for an Academic Discussion:オンラインの授業での議論に、意見を述べて裏づけ、参加します。考えを展開し、他の人の見方に応じ、学術的な調子で書く力を測ります。

Speaking

  • Listen and Repeat:聞いた文をそのまま繰り返します。話し言葉を処理し、正確で明瞭に話す力を測ります。
  • Take an Interview:学術やキャンパスの場面の模擬インタビューで、自分の経験や意見を答えます。明瞭に伝え、自然な速さを保ち、適切な語彙と文法を使う力を測ります。

レベルの目安

ETSは、1〜6のスコアはCEFRと直感的に対応するように作られていて、たとえばどのセクションでも5はそのセクションのC1にあたる、と説明しています。CEFRとの対照はTOEFL iBT®とはのページにあります。ETSは、これまで多くの学校が使ってきた0〜120の基準に対応する1〜6の目安も、総合スコアで次のように示しています。

  • 6は114〜、5.5は107〜113、5は95〜106、4.5は86〜94
  • 4は72〜85、3.5は58〜71、3は44〜57、2.5は34〜43、2は24〜33

ETSの仕様書(Test Blueprint and Specifications Document。ETSは、正式な開始までに細かな改訂がありうるとしています)によると、TOEFLはCEFRのA1〜C2の全範囲を測るように設計されています。タスクごとに目標とするCEFRのレベルの幅も書かれています。

  • Reading:Complete the WordsはB1〜C1+、Read in Daily LifeはA1〜C1、Read an Academic PassageはB1〜C2
  • Listening:Listen and Choose a ResponseはA1〜B2、Listen to a ConversationとListen to an AnnouncementはA2〜C1、Listen to an Academic TalkはA2〜C2
  • Writing:Build a SentenceはA1〜C2、Write an EmailとWrite for an Academic DiscussionはB1〜C2
  • Speaking:Listen and RepeatとTake an InterviewはどちらもA1〜C2

語彙については、日本事務局が、ETSが提供する公式の単語集『公式TOEFL英単語』を、厳選した重要単語を頻出順に学べる本として案内しています。

目標スコアの決め方

  • ETSは、TOEFLに合格点・不合格点はなく、スコアの要件は各機関が決めるので、スコアの使われ方は機関に確かめるよう案内しています。
  • 日本事務局の「TOEFL iBT対策」のページは、準備を3つの段階で案内しています。1. テストの全体像を知る、2. 現在の実力をチェックする、3. 学習を始める、です。紹介されている動画では、最初の実力チェックのあと、公式のPrepコースで基礎スキルを強化し、弱点別のトレーニングと本番形式の模試を定期的に取り入れる、という学習の流れが説明されています。
  • 実力チェックの材料として、下の無料の練習テストと、有料の公式オンライン模試(TOEFL Practice Online)が紹介されています。

公式の練習の材料

ETSの無料の練習問題の入手先は試験のページにあります。日本事務局の案内では、ETSは無料で使える問題集として次の2種類を用意しています。どちらもパソコンで受けます。

  • Interactive Sample:4技能の各タスクを体験できます。Full-Length Practice Test 1の問題の一部です。
  • Full-Length Practice Test 1・2:問題を通しで体験できます。使うにはメールアドレスの入力が必要で、問題と答えはPDFで確認できます。スコアは表示されず、音声はダウンロードできません。

日本事務局は、そのほかに次の材料を案内しています。

  • 動画・ウェビナー:改訂版のサンプル問題をETS公認トレーナーが解説する「はじめてのTOEFL iBT」のセミナー動画と、各セクションの新しいタスクを解説するセクション別ウェビナーの録画があります。セクション別ウェビナーの録画は、登録すると無料で視聴できます。
  • eBook:テスト構成・申込方法・当日の流れ・スコアの見方をまとめた「Test Taker GUIDE 受験案内」と、全セクション・全タスクを1問ずつ体験でき、スクリプト・音声・日本語訳・解答例が付いた「The Updated TOEFL iBT Overview and Sample Tasks」。
  • 公式オンライン模試(TOEFL Practice Online):本番と同じ形式の練習テスト1回分で、ReadingとListeningのアダプティブ方式も含みます。公式の採点基準によるスコアの予測が付きます。日本事務局の公式教材ショップで販売されています。
  • Official TOEFL iBT Prep Course:ETSの公式eラーニング教材です。TOEFL iBTで実際に使われている自動採点プログラムを使った活動も体験できます。日本事務局の公式教材ショップで販売されています。
  • 書籍:改訂版に対応した公式問題集『TOEFL iBT 公式総合対策』(日本語の解説つき。WritingとSpeakingの解答例はETS採点者の評価を反映)、公式の単語集『公式TOEFL英単語』。日本事務局の公式教材ショップで販売されています。

WritingとSpeakingの採点の観点

ETSは、WritingとSpeakingの採点基準(Scoring Guide)をPDFで公開しています。Build a Sentenceは1問1点で、それ以外の記述・発話の課題は0〜5の6段階です。採点は、会場ではなくETSの採点チームが行う、とETSは説明しています。

  • Write an Email:目的を支える内容の広がり、文構造の多様さと的確な語の選択、丁寧さや書き方の決まりの適切さ、誤りの少なさが見られます。
  • Write for an Academic Discussion:議論に関連した、明確に表現された発言になっているか、説明・例・詳細が十分に展開されているか、文構造の多様さと語の選択、誤りの少なさが見られます。
  • Listen and Repeat:聞いた文を、どれだけ正確にそのまま繰り返せているかが見られます。5は完全な繰り返しで、4は多少の語の違いはあっても意味を捉えている段階です。
  • Take an Interview:質問に合った内容を広げて話せているか、会話の速さが保たれているか、発音・リズム・イントネーションが理解しやすいか、文法と語彙の幅と正確さが見られます。

出典